[国内会議] LLMを活用したデータ相互運用支援手法のアセット管理シェルへの適用

2月28日から3月5日に神戸で開催された,第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM2026) の Track5,Session 2L “AIの社会応用” にて研究発表を行いました.
この研究は,小林教授が参加している株式会社東芝との共同研究(研究代表者:林晋平)の成果をまとめたものです.

著者:山田正隆,山下蘭,岩政幹人,砂川英一(東芝),林晋平,小林隆志(東京科学大)
題目:LLMを活用したデータ相互運用支援手法のアセット管理シェルへの適用
掲載誌: 第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム 予稿集, 2L-02 (pp.1194-1201) [Link], Feb. 28, 2026.

概要:
持続可能な社会を実現するために、製品のカーボンフットプリント対応や循環型経済に対応するデジタル製品パスポートなど、企業や業界の垣根を越えたデータ流通が重要となっている。このような異なる事業者間のデータ流通を実現するためにはデータ相互運用性の確保が重要となる。しかし、データ相互運用性の対応にはデータ変換ルールの作成が必要となり、専門家による実装および修正コストがかかることが標準推進の妨げとなっていた。本研究では大規模言語モデル(LLM)を用いた反復的洗練のアプローチに従い、既存のデータモデルに対する変換ルールを自動生成する手法を提案する。本手法では、LLM が生成した変換ルールに対して 5 つのチェック(XSLT フォーマット、XML スキーマによる妥当性検証、制約チェック、変換漏れチェック、データ型チェック)の実行エラー出力に基づいて変換ルールの修正、変換実行を繰り返すことで、自動変換を実現する。また、変換ルール生成に用いる XML インスタンスとして、データモデル(XSD)に対する網羅性が高い XML を用いることで、汎用性の高い変換ルールを得られることを示す。ユースケースとして、製品の材料(含有化学物質)宣言に利用する IEC 62474 XSD データモデルと XML インスタンスから、アセット管理シェル(AAS: Asset Administration Shell)と呼ばれる標準モデルのデータへの変換を検証し、提案手法の有効性を確認した。